話し方教室に来られる方で、自分の「滑舌の悪さ」を気にする方は非常に多いです。

「はっきりと発音できていない。」

「言葉が聞き取りにくい」

と思われているのです。

しかし、実際には「滑舌」に関しては、それ程目立っているわけではありません。

それは、そもそも多くの方が、はっきりと「滑舌よく」発言できているわけではないからです。

 

アナウンサーのような、はっきりとした発音ができる人など、ほとんどいないはずです。

しっかりと日常的に発生のトレーニングでもしていない限りは、そうそうきれいな発音を維持できないでしょう。

つまり、ほとんどの方は元々、はっきりとした発音などできていない状態だということです。

それが普通だから、自分では滑舌が悪いと思っていたとしても、周りからは目立たないというわけなのです。

 

滑舌が気にされるのは、言葉が聞き取りにくい時です。この場合は、改善を試みる必要があるでしょう。言葉が聞こえないと話していることが伝わらず、目的が達成できないからです。

 

言葉が聞こえている程度の、滑舌の悪さは、聞いている方はほとんど気にしないでしょう。

言葉が聞き取れる程度の滑舌であれば、それはただの個性としてとらえられるからです。

 

もっとも、滑舌をより良くすることは、当然プラスにはなります。

しかし、「話しがうまくなる」、「あがりを改善させる」という観点からは、優先事項ではありません。

「滑舌が悪い」と思い、そこに意識が行くとします。すると、話していてもそのことが気になってしまい、自信を持てません。

 

「言葉が聞こえれば、聞いている人は滑舌についてはそれほど気にしない。」

と認識して、他の優先事項に集中して取り組みましょう。

 

そして、たとえ滑舌が悪かったとしても、「話し方」「伝える気持ちの強さ」で大分伝わりやすくなります。

滑舌は1日、2日で改善されるものではありません。「話し方」「伝える気持ちの強さ」を工夫するほうが、早く「伝わる」は話ができるようになります。

滑舌だけにこだわらずに、柔軟に考えてみましょう。