話し方教室に来られる方で、
「パッと話しを振られた時に、きちんと話せない」
「その場で、すぐ考えて話さないといけない状況が苦手」
という方は非常に多いです。
それらの方はよく「周りの方はうまく話されるんです」と言われます。
しかし、本当に周りの方は、「急に作った話」をそれ程うまく話しているのでしょうか。
うまく話せていない人は多い
実際には、うまく話せていない人はとても多いです。
「何を言いたいかよくわからない」
「話が急に飛んでしまう」
「話しの状況がよくわからない」
などのケースはざらにあります。
但し、それは厳しく文章構成をチェックした場合の話です。
通常、他の人の「コメント程度」の話を聞く場合は、それ程厳しい視点で聞いていません。
話しの作り方や構成など、意識していないことが通常でしょう。
話しの初めから、順番に聞いていき、なんとなく言っている内容が分かる。
そして、「楽しい話かどうか」、「明るい人かどうか」など、
ニュアンスや雰囲気を感じる程度しか、把握していないのではないでしょうか。
そして、聞いている方もそれ以上は、求めていないでしょう。
しかし、自分が聞く側の場合は、構成が不十分な話でも、「普通の話」として聞いているはずです。
話の構成は不十分で良い
自分が話す側に回ると、構成の不十分な点が気になります。
「話すことが苦手な人」は、構成が完璧な「高度な話」と比べようとしすぎる傾向があります。
そして、自分への見方が厳しくなり、「周りの人の話」への見方は甘くなっているのです。
しかし、その傾向には、気づいておられないために、自分の話には自信が持てません。
この場合は、話をうまくするよりも、不完全でも話をパッと出す練習の方が効果的です。
普段、家族や友人など近しい人の前では、あまり深く考えずに思ったことをパッと話していると思います。
それと同じことを、複数人の前のでもできるように練習します。
「パッ」と話を作る練習は、初めは1人でやってみてもよいと思います。
通常、意識して「パッ」と話を作る事を皆さん、あまりされていないので、1人での練習でも十分に効果があります。
まずは、1人でできることから、取り組んでみてはどうでしょうか。
筆者情報:東京話し方教室 講師・三原