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コツを掴んであなたもスピーチ上手に

あがり症に対する認識

「スピーチ」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?

 

中には、自分が考えている事を述べる絶好の機会と捉える方もいらっしゃるでしょう。しかし、実際は「緊張する」とか「失敗したらどうしよう」というネガティブな発想が沸き起こる方が多いのではないでしょうか。

 

そう感じる人の中には、手足の震えや、赤面、声が上手くでないという、いわゆる「あがり」を今までに経験した事がある方が少なくありません。

 

普段はしゃべる事が大好きな人でも、初対面や大勢の人の前に出るとあがってしまう場合が多いのです。では、なぜ人はあがってしまうのでしょうか?

あがりとは、未知のものに対する不安・恐怖を感じた時や過去の失敗から「緊張しているところを見せたくない」「恥をかきたくない」と強く感じた時に、自分で自分を守ろうとする自己防衛本能を言います。

 

この自己防衛本能には自律神経が大きく関係しています。自律神経には、リラックスを促す副交感神経と、脈拍の増加や呼吸の乱れなどの交感神経があります。不安や恐怖を感じたときに交感神経が異常に働き、あがりを引き起こします。

 

ただ、あがり症は特殊な症状ではない事を認識しなければなりません。高所恐怖症や先端恐怖症やあらゆる恐怖症があるように、「あがり」というのは自分の体を守ろうとする自然現象だからです。あがりの状態になった場合でも、自分の体が自分を守って応援してくれている、と思うようにすると気持ちが落ち着く可能性があります。

過去にあがった経験から失敗や恥をかいてしまった事により、あがりを発症する人もいます。しかし、たった一度の経験でマイナスイメージが植え付けられ、人前に出る事に抵抗がでたり、話す機会を失うのはとてももったいない事です。テレビに出演している人達も、初めから緊張せずに実力以上の事を発揮できた人は果たして何人いるのでしょうか。

 

ほとんどの方は何度も場数を踏んで、コツを掴み、練習を積み重ねた過去があります。初めから上手く話す事ができる人はほとんどいないのです。

日頃からのトレーニング

スピーチをする上で大切な事は主に四つあります。一つ目は、場数を踏むことです。初めて車を運転した時などに緊張した方は多いでしょう。

 

しかし、初めの頃は緊張した事でも、何回、何十回も経験すると少しずつ慣れてコツが掴めるように、スピーチにおいても慣れや経験が必要になってきます。

 

無理のない範囲で、人前で何か伝える機会があれば、少しずつでも場数を踏んでいくことは大切です。セミナーや講演会、普段の授業で質問の機会をふやすなど、人の目に慣れる事を行っていくのもトレーニングには良いです。

二つ目は、準備や練習は徹底することです。準備や練習をしっかりしているほど本番が上手くいく確率もあがっていきます。準備不足だと、余計に不安を大きくさせると共に、あがりを引き起こしやすくなります。当日の状況に近い状態で練習をすることが大切です。また自分はこれだけ練習したんだ、という気持ちが結果的に自信になり、良い結果にもつながっていくのです。

三つ目は集中することです。いざ自分の順番になった時に、見られていることに意識を向けるのではなく、自分が話す内容に集中します。人は同時に二つの事は考えることができません。また人の意識は一つにしか向かないことから、自分の話す内容に集中をすれば、あがるという意識には向かないようになります。失敗しないようにと意識するのではなく、「緊張してもいいし失敗してもいい」「私の発表を聞いてもらいたいんだ」と考え、自分の発表に集中する事が大切です。

四つ目は褒めてあげることです。スピーチが上手くできたら、しっかりと自分自身を褒めてあげて下さい。人と比べるのではなく、昔の緊張していた自分と比べる事が大切です。スピーチを引き受けた自分、準備や練習を行ってきた自分、逃げずに人前に立った自分など、小さな事でも着実に成長をしている自分を褒めてあげることは、次へのステップにつながります。少しずつ慣れを経験し、良い評価をしていくことはあがりを克服していける近道になります。

 

ネタはどこにでもある

 

スピーチをする最中に、アドリブや原稿通りにいかなくなることが出てきた場合、どうすればいいのでしょうか。その際に必要になってくるのが、日頃から話材を集めておく事です。自分が見たこと、聞いたり読んだりしたこと、また実際に体験したことの中から整理して、必要に応じて引き出しながら話をする事でコツが掴めてきます。

人は興味のある話題には、親近感を覚えます。日常の出来事を意識して観察したり、心に響いたことはすぐにメモを取って忘れないようにしておきます。日頃から自分の考えを言葉にすることに慣れておくことが大切です。ネタは、難しい本を読んだり悩んで深く考えるのではなく、身近な日常に溢れていることも多いのです。

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